梨とリンゴ

ニューヨークとっとり応援ブログ!

おばけは平和の象徴

秋(今)を感じる為にパンプキンを買う、今年のはでかいなぁ!


 毎年10月になると月末のハロウィンに向けてスパーマーケットにはオレンジ色のパンプキンが積まれる。橙色のパンプキンは秋を象徴する色彩。広葉樹の多いニューヨークの街の周辺は黄色く赤く染まり、家の中もその影響を反映する。大きなパンプキンをショッピングカートに入れてこの季節(秋)を感じる空気に包まれる事を期待する。

 先週末、地中海の東端で紛争が始ったとするニュースが流れた。窓が無く外に出られない狭い部屋に押し込まれた様な感覚を感じる出来事である。ニュースから伝わる悲劇と些細な秋の愉しみ事が交互に気持を刺激する。

 鳥取で過ごしていた小学校の子どもの頃は幽霊や妖怪がとてつもなく怖かった。特に夜の暗闇には恐怖が凝縮していた。茂みの影から何者かに見つめられているような恐怖心が常にあった。そんな恐れが懐かしい。今では幽霊が出てきたら挨拶し、妖怪が参上したら友達になろうと働きかける。なぜなら、今日、怖いと感じるのはおばけではなくて人間であるからだ。だが、自分が人間である以上人間から逃げる事は出来ないのだ。恐怖心を感じるからこそ向かい合わなければならない、それが恐怖を克服するためのコツなのだと思う。そう言いながら心はおばけに逃げて行く。おばけから逃げるのではなくておばけに、たすけてぇ!って縋ってゆく、おばけはこんな人間を観て慄いて逃げてゆくのであろう。おばけが怖い時代こそがいい時代なのだと思う。