梨とリンゴ

ニューヨークとっとり応援ブログ!

朝の黄金

夏の朝、森の路上にまばゆく散らばる無数の黄金の切れ端

 今年8月のニューヨークの夏は爽やかであるが、その爽やかさは限定的である。盆を過ぎると夏の走者は最後の力を振り絞って駆けぬけ、秋の走者へバトンを渡してゆく。晴れた日の夏の朝の日差し。木陰の隙間を通って路上に散らばった陽光の切れ端を黄金の欠片と呼ぶ。金(ゴールド)の表現は希少価値があるものの名称で、黄金と呼ぶには複数の条件を満たす必要があるが、高価なものではなく身近にある巡る機会の事である。世の誰もが黄金を手に入れたいと思うに違いない。僕の場合は晴れた夏の朝の森の中の路上に無数の黄金が絨毯の様に散らばめられているのを見つけた、輝く黄金の破片を手中に握り占めるのではなく、黄金を浴びるである。自転車で走りながらその黄金を拾ってゆく。無数に存在するので保有しようとは思わない、持ち帰ろうとも思わない。黄金のは、誰にもあげる事は出来ないが、誰にでも与えられている。宝探しの宝は意外な所に隠されているのかも知れない。