梨とリンゴ

ニューヨークとっとり応援ブログ!

空港にて その2

嵐が過去ったニューヨークに帰ってきました

 空港の待合ロビーに座っている人々を眺めると自分も含めて、殆んどの人々がスマートフォンを手にして沈黙を守り自分の世界に没頭している。これが今という時代の光景なのである。

 20年以上前にカリフォルニアのサンフランシスコに住んでいた。当時はスマートフォンはなく待合時間は新聞や印刷物を手にしていた。ウォールストリートジャーナルというアメリカの経済紙があり、この新聞に憧れ、この新聞をかっこよく読める様になりたい、という動機から英文の文字を追う様になり、ニューヨークの街をウォールストリートジャーナルの新聞を手にして歩きたい。という夢が芽生えたのが今現在ニューヨークで暮らしている事の遠因になっている。

 空港でニューヨークに帰る夕方の便が着地の悪天候が原因で出発が延期された。結果的に8時間の遅れとなり、出発は翌日の敷居を越えた。午前2時の機内、斜め前に敬虔な宗教家庭で育っているのであろう10代の背の高い女の子が、姿勢を整え経典を手にして拝読してる姿に感嘆した。日本の高度成長時代の幕開けに西洋人が日本人の勤勉さに畏怖を感じた、そんな光景が重なる。紙に印刷された活字を好んで読む。この時代、これからの時代、日本人が世界を凌駕する為に必要な姿勢なのだと感じながら、嵐の過去ったニューヨークに無事に帰ってこれました。