梨とリンゴ

ニューヨークとっとり応援ブログ!

秋桜

軒先で頑張って咲いている秋桜に呼び止められる

 薄紅の秋桜が秋の日の 何気ない日溜りに揺れている...と、コスモスの花を見ると口遊む。穏やかな秋の日の午後、陽の加減といい、風の按配といい、歌の情景そのものの光景が目の前に展開している。秋桜の花は近所の庭の垣根を越えて背を伸ばし、歩道を歩く人々に優しく語りかけている。秋桜は枝も葉も細く花びらは些細ではあるが、凛としており夏から数ヶ月間開花しているので芯の強さを感じる。

 穏やかで静寂な秋桜は今世界で起こっている難儀な実態を知っている様子。そして、花を観る者達に慈悲の気を伝えてくれる仏様の化身の様である。僕は思う、人々が温厚で安堵な世界を奨励する為に花を植える、花を育てる、花を見つめる。この地球星がそういう行動に営む人々によって満たされると、世の中は確実に変わってくるのではないだろうかと。無言の秋桜は秋風にさそわれて優しく頷いていた。