梨とリンゴ

ニューヨークとっとり応援ブログ!

オイスターバー

ニューヨークの冬は牡蠣の美味しい季節です

 ニューヨーク市の東側にロングアイランドという東西に長い島がある。西の端にはクィーンズ、ブルックリンという大きな地区が存在している。そのロングアイランドの海辺ではこの寒い季節(1月から3月)が牡蠣のシーズンである。鳥取での生活では魚貝類は毎日の食事の一部であるが、ニューヨークで語られるシーフーズは非日常的な要素を含んでいるので、新鮮な海産物を口にする機会は極上を楽しむに値する。

 クイーンズ地区にある先輩の行きつけのシーフーズレストランに誘って頂いた。カウンターに腰掛けてシトラスの効いたジンを片手にたわいのない日常会話を愉しみながら、目の前で氷の盛られた大皿にシェフが牡蠣を手に一つ一つ殻を外して盛り付けてゆく光景が嬉しい。レモンを絞りかけケチャップと西洋わさびの効いたカクテルソースでいただく。牡蠣が育つ時間、調理の為の手間と下準備、それらが口の中で一時クリーミーな食感を残して消えてゆく。生牡蠣は生命を提供して終わってしまったが、いい時を過ごしたという思い出は僕の中で今後も生きるのである。